2023年 その他
個人的な視点賞(辰野しずか賞)
ASPΞCT
結界、留石、ペーパーウエイト
寒冷紗、セメント
①:94×7×7㎝、②:72×6×6㎝
①大:¥30,000、②小:¥20,000
アオミドリ
アオミドリ
東京都葛飾区
2 AoMidori(アオミドリ)
征矢友彦、塩谷琢人によるデザインユニット
特性を用いたものづくりをしています。
ともに
1991年東京都生まれ
東京都立工芸高校
職業能力開発総合大学校卒業
作品について
布という素材に対して、裁断や縫製といった作業とは違う介入の仕方を探っていたとき、ふと布の一方向の糸を引き抜く行為を続けてみた。長いスパンで糸を抜き続けると、織られる前の糸が並ぶだけの状態とは違う、行為による痕跡が現れた。この痕跡や形状の変化をあらゆる角度から眺められるようなオブジェを作成した。
結界や留石、ペーパーウエイトといった用途を想定している。
講評
かねてから布の工房を訪れるたびに、織り機にかけられていたり、素材のまま置かれていたりする糸の束がとても美しいと感じていたのですが、その美しさは工房の一風景であり魅せるためのものではありませんでした。この作品を見た時に、その美しいと思っていた糸の束が愛でるものとして造形に落とし込まれていることがとても嬉しく思いました。ピンと張ってその緊張感を愛でたり、その状態から少し捻って生まれる陰影の変化を楽しんだりと光の中で糸が美しく佇んでいる様を想像しました。1つ気になる点として、端の折り込まれた布の収まりがシンプルになるとより素敵だという意見が多かったので、ご参考にしてください。
(辰野しずか)