工芸都市高岡2001クラフトコンペティション 金賞

裏のない器

高光 俊信/熊本県

 
 用途を限定する作品が多い中で、この作品は使い方を考えさせ、新しい食卓風景を創出する可能性に満ちている。金属特有の重量感や質感を残しながら、薄い鍛造によるユーモラスな造形と手にしたときの軽やかさは、素材の新しい魅力を垣間見せてくれた。完成度の面では課題も残るが、技術を凌駕するコンセプチュアルな提案を評価したい。新しいクラフトの方向を予感させてくれる作者の次なる挑戦が楽しみである。

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