銅の点跡
木瀬 浩詞/石川県
一枚の金属板を叩き絞ることで生じた凹凸。その隙間に漆が溜まることで、金属特有の平面的な表情に遠近感を出すことに成功している。高岡漆器や南部鉄器など、金属の仕上げに漆塗りを施している産地が幾つかある中で、もっとも進化した表情だといえよう。 今後は金属と漆との出合いにさらなる工夫を施して、作者ならではの新しい世界を広げていってくれることを期待する。