「商工とやま」H17年7月号
特別寄稿 市長就任挨拶 「まちのチカラ」「人のチカラ」「森のチカラ」
富山市長 森 雅 志
富山商工会議所役員並びに会員の皆様方には、日ごろから、富山市政の推進はもとより、活力ある地域経済の振興や観光産業の推進など、幅広い分野での活動を通じて、魅力ある地域社会づくりに多大のご尽力をいただいておりますことに対しまして、深く敬意を表しますとともに、感謝申し上げる次第であります。
ご承知のとおり、本年4月1日をもちまして、富山地域7市町村の合併を成し遂げることができ、人口42万、面積が富山県の約3割を占める、豊かな自然と高次都市機能を併せ持つ、県都、新富山市が誕生し、私は、このたび、初代市長として市政を担当させていただくこととなりました。誠に身に余る光栄であります。
新市の発展のため、改めて初心に立ち返るとともに、より強い勇気と情熱を持って全力投球をしてまいる決意であります。
さて、今日我が国は、急速な少子高齢化の到来や国際化、高度情報化の進展、経済構造の変化などにより、大きな変革期を迎えており、地方自治体におきましても、地方分権の推進や三位一体改革をめぐる動きなどさまざまな問題に直面しております。
このような中にあって、時代の大きな変化に速やかに対応するため、「自己決定」と「自己責任」の理念のもと、それぞれの地域の歴史や伝統・文化を継承し、特性を活かしながら、未来をしっかりと展望したより広域的な視点と経営感覚を持って、市民との協働によるまちづくりを進めていく必要があると考えております。
こうした中、皆様方におかれましては、新市の誕生を機に、「商工会議所・商工会連携強化懇話会」を設立されたところであり、強固な協力体制のもと、広域観光事業をはじめ、公共交通や基幹道路を活かしたまちづくり、富山ブランドの育成等の活動をより効果的に展開されると伺っております。
また、本市のさまざまな価値資源を再発見・再評価し、「市民・民間主導の富山市づくり」を推進する「富山市価値創造プロジェクト」を積極的に展開されてきたところであり、皆様方のこのような取り組みが、新「富山市」の魅力の創出に多大な貢献をしていただけるものと、その活動の成果に、大きな期待を寄せております。
新市におきましても、都市・生活基盤の充実した、災害や犯罪のない元気で安全・安心な「まちのチカラ」、高い道徳心や正義感を育み、創造性にあふれ、自立し、富山を支え発信する「人のチカラ」、地域にやさしく、水とみどりの潤いのある「森のチカラ」を高めることを柱としながら、新しいとやまの創造に向けた施策に積極的に取り組んでまいる所存であります。
今後とも、皆様方には、新市の限りない発展のため、一層のご指導、ご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
終わりに、富山商工会議所のますますのご発展と、八嶋会頭さんをはじめ役員並びに会員の皆様方の一層のご健勝、ご活躍を心からお祈りいたしまして、ごあいさつといたします。
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