「商工とやま」平成17年11月号
呉羽丘陵を語る (3)呉羽丘陵の多様な施設(財)富山市ファミリーパーク公社 園長 山本 茂行 氏 |
■風景が広がる世界 先日、動物園や水族館での教育事業を進めるための社団法人日本動物園水族館協会の会合が富山市ファミリーパークで開催された。札幌、東京、琵琶湖、広島、沖縄から委員が集まった。夜は呉羽ハイツに宿をとった。 「ハイツというので丘陵にある青少年向けの野外宿泊教育施設かと思っていました。立派な施設ですね」との声を頂いたあと、夕食までのひとときを露天風呂に案内した。 ちょうど、夕焼けが西の空を染めていた。 「すごい風景ですね」
みな裸の身を乗り出し、露天風呂から見える富山湾や能登半島を見入った。 酒席にもこの話題が続いた。
「立山連峰は見えないのですか」 ■呉羽丘陵に展開する多様な施設 さて、呉羽丘陵には実に多様な施設が濃密に展開している。人を飽きさせない空間といってもいいだろう。富山市ホームページの観光ガイドで西部エリヤの情報をみると、11箇所が掲載されている。 富山市ファミリーパーク、富山ガラス工房、富山市民俗民芸村、呉羽ハイツ、富山県水墨美術館、富山県埋蔵文化財センター、富山市民芸術創造センター、北代遺跡(国指定史跡)・北代縄文広場、とやま土人形工房、五百羅漢、呉羽丘陵の梨畑。 盛りだくさんだ。自然もあれば、文化、歴史、文化財、民俗、美術、芸術、宿泊、景観地、味、など様々である。 一見ばらばらなようで、実はそうではない。ファミリーパークにも遺跡があり、里山の景観がある。梨畑にも風景が連なり、ガラス工房がそれにとけこんでいる…。 こうして11の施設が、そう広くないエリヤで、地形的にも内容的にもどこかでつながりあっているとわたしは思っている。 また多くの施設が体験教室などを行なっていて、見るだけではない参加する楽しみも豊富である。これらは各施設のホームページで簡単に調べることができる。 つながりはこの11に収まらない。富山市の緑化植物園が建設中であり、呉羽少年自然の家、白鳥城址、県立図書館もある。 北の長岡墓地から富山観光ホテル、県道富山高岡線をはさんで五福広場公園から城山を経て吉作りへのドライブもお勧めだ。 丘陵内には遊歩道が随所にある。歩いて丘陵を散策するのも気持ちがいい季節になってきた。城山の尾根には快適な道が医薬大まで伸びている。富山平野を左右に見ての尾根筋ウオーキング、ちょっと下って沢道でのバードウオッチングも楽しめる。西側には平野部に降りる散策路が何本もあるので不意の雨でも安心だ。杉谷古墳群などの遺跡も多く、秋晴れの日に、それらをめぐるのも素敵な一日となるだろう。呉羽コミュニティバスが丘陵の西側のすそ野に沿って走っているので帰りの足の便も気にならない。 自分なりのつながりを呉羽丘陵に探し、自分なりの呉羽丘陵を心に描いてみるのはいかがだろう。 ■お問い合わせ先 (財)富山市ファミリーパーク公社 TEL 076-434-1234 |