（株）日本政策金融公庫富山支店長 兼 国民生活事業統括 澤田和実氏
平成２０年１０月１日に国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫及び国際協力銀行（国際金融等業務）が統合し、（株）日本政策金融公庫がスタートしました。県内では富山と高岡の２支店体制となっており、富山支店（富山市桜橋通り第一生命ビル）では国民生活事業、農林水産事業、中小企業事業が、高岡支店（高岡市丸の内、高岡商工ビル）では国民生活事業の業務が行われています。
「事業資金が必要だが、担保もないし、保証人も頼めない」といった小規模事業者向けに当所が審査・推薦を行っているマル経融資（小規模事業者経営
改善資金融資制度）は同公庫の融資制度であり、当所としてもこれまで以上に連携を深め、小規模事業者の支援に努めていきたいと考えています。 そこで、今回は同公庫富山支店長兼国民生活事業統轄の澤田和実氏にお話を伺いました。
中小企業事業、国民生活事業、農林水産事業が同一ビル・同一フロア内に店舗を構えることとなり、各事業の連携が取りやすくなっています。今後とも連携を強めて、統合効果を発揮していきたいと考えています。
新公庫は、利益を追求することはありません。「健全な経営と政策金融機能の発揮」をしっかりと行っていきたいと思っています。 新公庫が株式会社の形態をとるのは、株式会社のガバナンスの仕組みを活用して、透明性の高い効率的な事業運営を行うためです。新公庫の株式は、政府がすべてを保有すると法律で定められていますので、公共性の高い政策金融を担うという組織の性格は変わりません。
統合により富山支店では、従来の３機関のサービスが全て提供できるようになりました。また、高岡支店では、テレビ電話等の活用により、各事業の制度について情報提供が可能となりました。このようにお客様の相談窓口が増え、利便性が向上しました。
今のところご紹介できる事例まではありませんが、先日（１１月４日）も農商工連携について、中部経済産業局北陸支局、北陸農政局、中小企業基盤整備機構北陸支部との連絡会議がありました。政策公庫の各事業でも農商工連携には今後とも取組んでいくことを確認し、融資先に対してＰＲしているところです。
支店独自の事業等はありませんが、地域活性化関連、農商工連携等については地域に根ざしたものと考えられ、今後とも支店として取組んでいきたい。そして、県商工労働部や地元金融機関とも連携して地域に貢献したい、と思っています。
景況の各指標、倒産状況、有効求人倍率等を見ても、厳しい状況と認識しています。
当公庫では、国の政策に基づく政策性の高い特別貸付の推進に取組んでおり、売上の減少等業況が悪化している中小企業者に対する「セーフティネット貸付」などのご融資を通じて経営基盤の強化の支援を行っております。
政府の経済対策においても、中小企業等の資金繰り支援策を拡充しており、政策公庫として全力を挙げて、政策金融機関としての役割（セーフティネット機能等）を積極的に果たしたいと考えています。
例えば、国民生活事業では、１２月に富山商工会議所との共催で「年末資金相談会、経営相談会」を開催いたしました。各事業で今後ともより一層の連携を図り、会員事業所の支援を行っていきたいと考えております。
政策公庫は将来的には、政府が全額出資する唯一の政策金融機関になります。「変わらぬ信頼と安心をこれからも」という気持ちで、統合４機関の専門性を維持・向上させながら、シナジー効果を発揮し、さまざまなお客様に対して幅広いサービスを提供していきたいと思っております。
地域における皆様が元気であることが、わが国経済の発展には極めて重要だと認識しておりますので、会員経営者の皆様の今後ますますのご発展を祈念いたしております。
日本政策金融公庫 富山支店
所 在 地 富山市桜橋通り２−２５ 富山第一生命ビル２F
電話番号 〈国民生活事業〉 ０７６−４３１−１１９１
〈農林水産事業〉 ０１２０−９５−９０４３
〈中小企業事業〉 ０７６−４４２−２４８３
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