会報「商工とやま」平成22年7月号

特報 当所創立130周年記念会員大会開催

【スローガン】
  「新たな時代に果敢に挑戦し、この変革期を乗り越えよう」
  「先人達の努力と地域に感謝し、活力ある未来を創ろう」



 当所は6月7日(月)に富山国際会議場で創立130周年記念会員大会を開催し、商工会議所に与えられた使命と役割を自覚し、その経験とネットワークにより、これからの富山の「産業づくり」、「地域づくり」、「人づくり」に貢献していくことを誓った。

 式典には、石井一県知事、森雅志富山市長、岡村正日本商工会議所会頭(代理/坪田秀治理事・事務局長)にご臨席いただいたほか、約800名の会員事業所の代表者、受賞者の方々が参加した。


 小林紀男副会頭の開会宣言で式典が始まり、犬島伸一郎会頭が「会員数5700余を擁する当所の使命は、長期的・広域的見地に立ち、従来にも増して積極的なリーダーシップの発揮が期待されている。我々はこの記念会員大会を一つの節目として今一度創立時の理念に立ち返り、地域の新たな負託に応える決意を固めている。地域産業の源泉である中小企業の存在を、より確固たるものに高めていくために、会員の皆様方からのお声に耳を傾けながら、共に悩んで、共に知恵を出し、共に力を合わせて活力ある地域創造に向け、日々行動していきたい」と挨拶した。

 朝日重剛副会頭が平成18年度から現在までの当所業務概況を報告した。

 続いて、特別功労者、永年勤続議員・名誉議員、永年勤続優良従業員、中小企業振興貢献者、創業100年企業顕彰等の授与式を行い、犬島会頭からそれぞれ受賞者に表彰状と記念品が手渡された。この後、受賞者を代表して長沼克博氏(富山石油M代表取締役社長)から謝辞が述べられた。

 次に、当所青年部会長の尾山謙二郎氏(マンパワーセキュリティ(株)代表取締役)が「おらっちゃの故郷 富山を全国に向けて発信〜青年部全国大会富山大会開催に向けて〜」と題して、また、当所女性会会長の梅田ひろ美氏((株)ユニゾーン代表取締役)が「女性の雑感」と題して意見発表した。

 そして、大会決議(案)は中井敏郎副会頭が読み上げ、全会一致で採択した。創立130周年記念「富山城ライトアップ事業」については増山三雄副会頭が発表後(これは富山城の天守閣や石垣を季節や時間に応じて、新たな照明設備でライトアップするもので、まちなかを明るく演出する)、犬島会頭がその目録を森市長へ贈呈すると、森市長からは感謝状が授与された。なお、点灯式は同日午後7時15分から富山城址公園南側広場で行った。

 式典終了後の記念講演は都合により中止し、作家・柏原兵三氏の富山を舞台にした小説「長い道」を藤子不二雄Aが漫画化し、篠田正浩が監督した映画「少年時代」を上映した。



≪創立130周年記念会員大会決議≫

 富山商工会議所は、明治13年(1880年)、我々の先達が「富山商法会議所」を設立して以来、明治、大正、昭和、そして平成の今日まで130年にわたり、幾多の困難や試練を富山の経済人の知恵と活力で克服し、県都富山市の商工業の発展、地域の活性化、ひいてはわが国経済の発展に大きく貢献してきた。

 わが国経済は、一昨年に発生した世界的な金融危機の影響から回復過程にあるものの、個人消費の冷え込み、デフレなどに加えて、中国やアジア諸国の経済発展に伴う国内産業の空洞化、地球温暖化・環境問題、人口減少・少子高齢社会などへの対応など様々な課題に直面しており、地域の中小企業には厳しい状況が続いている。

 このような状況の下、富山商工会議所は本日ここに「創立130周年記念会員大会」を開催し、先人の知恵と努力、我々を育んでくれた地域に対する感謝の気持ちを改めて確認するとともに、商工会議所に与えられた使命と役割を自覚し、その経験とネットワークにより、これからの富山の「産業づくり」「地域づくり」「人づくり」に貢献していくことを誓い、特に次の事項の実現を期す。

1.地域経済の活性化

 厳しい経営環境の中、経営革新、IT化、ビジネスマッチングや農商工連携などの新たな事業展開に果敢に挑戦する地域の中小企業を支援するとともに、商工会議所としての原点に立ち返り、地域活性化の原動力としての役割を果し、活力ある地域経済を創造する。

2.魅力あるまちづくりの推進

 富山市の中心市街地活性化基本計画に基づく「歩いて暮らせるコンパクトなまちづくり」などの各種事業に協力するとともに、4年後に予定される「北陸新幹線(長野〜富山〜金沢)」の開業に向けた都市基盤の整備を促進する。

3.観光・コンべンションの振興

 「薬都・とやま」など、富山市の歴史や観光資源の掘り起こしと再評価により、市民のみならず県外からの観光・コンべンション客に富山の様々な価値を積極的にPRする。

4.環境問題への取り組み支援

 地球温暖化や異常気象などへの関心が高まる中、二酸化炭素の排出削減や省エネルギーなどに努め、環境に配慮した経営を目指す。

右記、決議する。

 平成22年6月7日    富山商工会議所



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