会報「商工とやま」平成26年1月号

新年挨拶

年頭のごあいさつ

  富山市長  森  雅 志


 平成26年の年頭にあたり、謹んで新春のお慶びを申し上げます。

 日ごろ、富山商工会議所役員並びに会員の皆様方には、地域経済の振興や観光事業の推進などを通して、魅力ある地域社会づくりに多大なご尽力をいただいておりますことに対し、深く敬意と感謝の意を表します。

 我が国の経済状況は、アベノミクスなどの各種政策の効果により、景気が緩やかに回復しつつあるとされており、さらに、昨年9月には2020年のオリンピック・パラリンピックが東京で開催されることが決定し、これを契機としてさらに景気回復への動きが確かなものとなることが期待されています。

 一方、社会保障制度を安定させるため、消費税率を本年4月から8%にすることが決定されており、税率の引き上げが、中小・小規模企業の発展への足かせにならないよう配慮が必要となります。

 また、人口が減少する一方で、高齢化率は増加を続け、今後、医療費や介護給付費等の社会保障費の増大は避けて通れず、生産年齢人口の減少と相まって、地方自治体の財政状況は非常に厳しい状態になることが予想されております。

 このことから地方都市は、従来の人口増加を前提とした拡大・拡散型のまちづくりから、経済、社会、環境などあらゆる面で持続可能で効率的な集約型のまちづくりへの方針転換が求められると考えております。

 このような中、皆様方が、地域社会の中心的存在として「活力ある産業づくり、住みよく魅力あるまちづくり、心豊かな人づくり」に、一丸となって積極的に取り組まれておりますことは、誠に心強い限りです。

 とりわけ、地域経済を支える中小企業者の育成・支援はもちろんのこと、就労支援や公共交通を活かしたまちづくり、中心市街地の活性化の推進や富山の魅力を再発見し情報発信する観光事業など、幅広い分野でご協力いただいておりますことに改めて感謝申し上げます。

 市といたしましても、景気の動向を的確に見極めながら、地域経済の活性化に寄与する施策を推進する一方、平成26年度末の北陸新幹線の開業を見据えた富山駅周辺地区の南北一体的なまちづくりや、第二期中心市街地活性化基本計画の推進、さらには国の成長戦略に位置づけられた「環境未来都市」として、環境や超高齢化社会への対応に先進的な取り組みを行うこととしております。

 また、市民福祉の向上や、産業、環境、文化、教育水準も含めたまちの総合力を高め、多くの方々から「訪れてみたい」、「住んでみたい」と思われるような、誰からも選ばれる魅力ある富山市となるよう努めてまいりますので、皆様方には、今後ともご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 終わりに、今年一年が明るい年となりますよう祈念いたしますとともに、富山商工会議所のますますのご発展と、木会頭をはじめ役員並びに会員の皆様方の一層のご健勝、ご活躍を心からお祈りいたしまして、新年のあいさつといたします。


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