〉夢ひらく〉株式会社 河島建具(2024年7月号)建具製造・施工
~ 日本人の心、日本の美、伝統を未来へ ~
今回ご紹介する株式会社河島建具さんは、創業90年。現在3代目・隆志さんが経営されています。20~70代と幅広い年齢層の職人さんが、組子を生かした「一点もの」の建具から、襖や障子の製作張替まで幅広く手掛けておられます。組子とは、釘を一切使わずに木片を組み合わせて模様を作る手法です。建具の伝統技法の中でも最高峰の手仕事とされ、0.01ミリのズレも許されないそうです。巧みな技術を駆使して施された幾何学模様には、魔よけや健康、子供の成長など、良い兆しを授かれるように願いが込められています。
隆志さんは伝統家屋の立ち並ぶ砺波で生まれ育ち、大学卒業後は県外での5年間の修業で伝統工芸技術を修得されました。そこで、木製建具の素晴らしさを学び、これからも建具を文化として残していくことを決心されました。近年和室の減少に伴い、書院やらんまなど組子技術を用いることが少なくなった事から「新しい使い方を提供することで皆様に身近に感じていただき、建具にも関心をもってもらおうと思いました」とお二人は振り返ります。
その後、試行錯誤を重ね〝縁起組子・縁樹〟と名付け、トレイやコースター、高岡銅器とコラボレーションした風鈴などの商品を次々と生み出しました。生活インテリアやテーブルウェアとしての組子製品が高評価を得て、全国で数々の賞に輝きました。今では、個人からの注文はもちろん、国内外の有名企業からも製作依頼が来るほどになりました。
現在作業場が、国立競技場や富山ガラス美術館の建築も手掛けた隈研吾建築都市設計事務所さん監修により改装されています。「伝統技術を継承しながら、住宅から公共物件、社寺仏閣の木製建具を製造し、また新たな意匠にも取り組み皆様の心豊かな暮らしをお届けします。」と隆志さんは話して下さいました。
営業時間 9:00~17:30
休業日 第2,4土曜日、日曜日 祝日や連休の場合はお問い合わせ下さい。
■事業所名:株式会社 河島建具
■代表者:代表取締役 河島 隆志
■所在地:〒939-1324 砺波市荒高屋511-2
■TEL:0763-32-0105
■ホームページ:https://kawashima-tategu.com