〉夢ひらく〉㈱センティア(2010年3月号)農業(球根・米 栽培)
~農業に新たな息吹を~
チューリップの切花や球根栽培・米の生産をしている株式会社センティアは、平成20年に法人化し父親の跡を受け継ぐ形で、息子の仁嗣さんが代表に就任されました。
伊藤さんは現在30歳。大学を卒業後、迷うことなく農業の道に進むことを決断。それから、オランダに2年間、チューリップ栽培を学ぶために留学されました。
「オランダの農業は日本と比較して、規模がすごく大きいことにまず驚きました。日本の農業は兼業農家で営むところがほとんど。オランダは法人として農業を経営していて機械化が進んでいます。日本は産業や工業技術の面では世界をリードしているのに、農業に関しては遅れていると痛感しました。」
オランダでの経験を活かして、切花栽培の方法を一新。それまでは、ビニールハウス内の地面に直接球根を植えて栽培をしていましたが、球根をプランターに植え込み、専用の装置の上に並べて栽培をする方法に変えました。そうすることによって、従来は腰をかがめて行っていた作業が立ったままの姿勢でできるようになり、プランターをビニールハウスに運び込む時期をずらすことによって収穫時期や出荷量を調整することが可能になりました。
「周りを見渡すと自分より年齢が離れている人がほとんど。その分、注目していただくことが多いですが、同世代の若い人がいないことが寂しいと感じます。農業は創意・工夫をすればこれからどんどん開拓できるやりがいのある分野だと思います。勢いのある若手の参入が今後の農業の発展には重要だと考えています。」
芯の通ったまなざしからは、将来をみつめる意欲溢れる真剣な思いが伝わってきます。日本の農業に新風を吹き起こす、これからの活躍に期待が高まります。
■事業所名: ㈱センティア
■代表者: 代表取締役 伊藤 仁嗣
■所在地: 〒939-1341 砺波市高波1664-4
■TEL: 0763-33-6261